ツボ押し・東洋医学で心体調整
 
 
中国でおよそ2千年以上も前に成立した東洋医学は、身体のバランスを整えて症状を
自然に消していくという、体にとても優しい治療法です。昨今、ブームになり、
日本にも健康法として定着しつつある「ツボ押し」も、その東洋医学の一部です。
体に優しく、手軽で、気持ちいい、東洋医学の「ツボ押し」で、心身の疲れを癒して
いきましょう。
 
東洋医学では、人間の体を流れる生命エネルギー、「気」の通り道を
「経絡(けいらく)」と呼んでいます。「経絡」は、頭のてっぺんから足のつま先まで、
体の各所を通っています。そして体の各所で、経絡どうしを結んでいるようなポイントを
「ツボ」と呼びます。体は、どこか一部分が不調になると、経絡の流れが滞って、
他の場所にも、「コリ」など、様々な不調が現れてきます。その時、経絡上のツボを
刺激してやることによって、経絡の流れを良くし、体全体のバランスを整えて、
不調の部分にも働きかけることが出来ます。症状によって、刺激すると効果のある
ツボは違ってきます。症状別に、よく効くツボをご紹介していきます。
 

●☆ 疲れ
 
「湧泉(ゆうせん)」
 生きるためのエネルギーが泉のように湧き出る、という意味のツボです。
 疲れやだるさを感じたら、ここを押して下さい。全身の血行がよくなって、
 体の活力がよみがえってきます。
 場所は、土踏まずの先端の、一番くぼんでいるところです。
 揉み解すように押すと効果的です。
 
「命門(めいもん)」
 文字通り「命の門」という意味の、生命力の中心でもあるツボです。元気が宿る
 ところといわれ、刺激すると、体調を整え、体力をつけるといわれています。
 場所は腰の中心で、ちょうどおへその真裏あたり。両手を腰にあて、親指を
 重ね合わせて押すと良いでしょう。
 
「気海(きかい)」
 気の海と言われるほど、体の中で、気が集っている場所です。おへその真下、
 指幅で4本分ほど下がったところにあります。気合を入れる時に、

「お腹に力をいれろ!」と言うのは、ここのことです。
 優しく押したり、手で温めたりして刺激してください。
 
「労宮(ろうきゅう)」
 このツボは全身の疲れがたまる場所です。疲れている時は、刺激すると痛む場合が
 ありますが、そんな時はがんばって揉み解してください。疲れがとれますよ。
 場所は、てのひらの中央より、やや親指よりのところ。手を軽く握った時、
  中指の先が手のひらにあたる場所です。
 

●頭痛
 
「百会(ひゃくえ)」
 これは頭のてっぺんにあるツボで、体中のエネルギーが出会う場所とされています。
 この百会は殆どの場所とつながっていますので、体のどこかに不調があるときは、
 ここを刺激してやると良いです。特に頭痛には良く効きます。
 場所は、頭のてっぺん、左右の耳の一番高いところを結んだ線上にあります。
 
「合谷(ごうこく)」
 手の甲の、親指と人差し指のちょうど分かれ目のくぼみにあるツボです。
 このくぼみがちょうど谷のようであることから名付けられました。
 このツボは、首から上の痛み、不快感に効果を発揮すると言われています。
 親指と、人差し指・中指で挟むようにして、ギューッと押して下さい。
 
・頭痛に頭皮マッサージ
 頭の表面にある沢山のツボは、どれも頭痛によく効きます。ツボを一つずつ確かめて
 指圧していくのは大変ですので、頭皮全体を、優しく押すようにしてマッサージ
 しましょう。頭痛ではないときにしても、スッキリとして気持ちがいいですよ。
 

●目の疲れ
 
目の周りには、疲れ目に効くツボが集っています。ドライアイ、疲れ目、不快感に
良いでしょう。軽く押して、ジーンとした痛みを感じてください。その後スッキリ
します。眼球は押さないように注意してください。

「さん竹(さんちく)」眉頭にあるツボです。
 「さん竹」とは竹の杖のことで、竹の杖がないと歩けないほど目の悪い人にも効く、
 という意味で名付けられたそうです。

「魚腰(ぎょよう)」眉の真中にある骨のくぼみです。
「糸竹空(しちくくう)」眉尻の方の骨のくぼみ。
「せい明(せいめい)」目頭と鼻柱の間の骨のくぼみ。
「承泣(しょうきゅう)」目の下の骨のふちをなぞると、真下にあるくぼみ。
「瞳子りょう(どうしりょう)」目尻外側の骨のくぼみ。
いずれも、押すとジーンとした痛みが走ります。一つづつ順番に押していくと効果的。
「目窓(もくそう)」
 目の奥の疲れ、頭が重いときに効果のあるツボです。
 場所は、瞳の中心から真上に上がり、その線上の髪の生え際から指の幅2本分くらい
 上にいった所です。そこからエネルギーが目の奥に届くようなイメージで、
  ゆっくり、  じっくり指圧してみてください。
 

 ●不眠
 
「失眠(しつみん)」
 失われた眠りを取り戻すという意味の、不眠を救うツボです。ここを刺激すると、
 副交感神経の活動が活発になるため、意識しなくてもリラックスできてしまうのです。
 場所は、足の裏のかかとのふくらみの中央です。
 このツボは、またの名を「百たたきのツボ」といい、ここをゲンコツなどで100回
 叩くと、自然に眠気が襲ってくると言われています。
 
☆ 肩こり・腰痛
 肩こり・腰痛の時は、何と言っても、肩や腰の痛む所の周辺を、よく揉み解して
 ください。肩井、志室など、よく効くツボがあります。また、全身のツボが集って
 いる、足の裏と、耳をよくマッサージするのも良いでしょう。肩・腰とつながるツボも
 集っていますし、全身の血行を良くしますので、自然とコリがほぐれていきます。
 
・ツボの位置を意識しなくても出来る、簡単な足裏刺激法をご紹介します。
 「たたく」指の周辺から土踏まず、かかとまで、まんべんなく叩きます。
 「ころがす」ゴルフボールなどを足裏で転がすと簡単に刺激できます。
 「踏む」青竹踏みなどが、お馴染みです。土踏まずだけでなく、全体をまんべんなく
 刺激しましょう。
 「ひっぱる」足の指を手の指でひっぱったり、足指の間を広げたりします。
 

● 美容
 
「痢症活点(りしょうかつてん)」
 身体の老廃物、毒素等を、体外にどんどん排出させるツボです。便秘にも効果が
 あります。便秘の時は、肌の調子が悪いものです。それと同じで、身体に老廃物が
 溜まっていると、どうしても肌が荒れてきてしまいます。身体を掃除して、内から
 キレイになりましょう。
 場所は、おへその右横5cmのところです。(体格のよい人は10cm)
 ここを毎朝5〜10分ほど手で温めます。数日後に、下痢になったり、黒い便が出る
 ことがありますが、これは、老廃物が排出されたものですので、心配ありません。
 
「首の骨の6番目」
 これはツボではありませんが、肌に影響を及ぼす場所です。ここが硬化していると、
 肌がガサガサになってしまいます。この骨を、普段から指先でトントンと叩いていると
 肌が引き締まり、肌の若返り効果もあると言われています。
 場所は、顔を下に向けて、首の後ろを触ると、飛び出す骨が分かります。
 この骨が7番目の骨です。ここの1cm上にある骨が、6番目の骨です。
 

●☆ 心の疲れ
 
「百会(ひゃくえ)」
 頭痛に効くツボで紹介した百会です。このツボは、身体全体のエネルギーの流れを
 整えますので、自律神経の失調や気疲れなどに最適です。イライラする時にも、
 心のバランスを取り戻すのに役立ちます。
 
「神門(しんもん)」
 心のエネルギーが出入りする場所と考えられているツボで、刺激すると、精神面の
 あらゆる症状に効果を発揮すると言われています。
 場所は、手のひら側の、手首の上にあります。手首の太い横ジワを小指側になぞって
 いくと、太い筋にぶつかります。この筋の親指側にある窪みが「神門」です。
 
「心穴(しんけつ)」
 怒りがこみあげてきたときに、それを和らげるツボです。手のひら側の、中指の
 第一関節の横ジワの中央にあります。ギュッと押して、離す。これを何度か
 繰り返してください。だんだん気持ちが落ち着いてきます。
 
「壇中(だんちゅう)」
 胸の中央にある、心と密接に繋がった場所です。落ち込んだり、ストレスが溜まったり
 すると、胸が詰まったような感じがします。そんなとき、ここを刺激し、
 ほぐしてやると胸が開いて楽になります。
 場所は、左右の乳首のちょうど真中です。軽く押して痛い場合は、かなりストレスが
 溜まっています。指の腹で、ゆっくり円をかくように揉み解してください。
 
「十宣(じゅっせん)」
 手の指先すべてに、このツボがあることから、この名前が付けられています。
 このツボは自律神経を調整するツボで、心身のアンバランスに効きます。
 このツボは、ピアノを弾いたり、キーボードを打ったりしているときに、
 知らず知らずのうちに刺激しています。また、温めながら刺激するとよいので、
 お風呂に入ったときに、ピアノをひくようなイメージで、バスタブのふちを、
 トントンと叩くと良いでしょう。
 
 
●情緒不安定

女性は特に、生理の前などは、ホルモンのバランスが崩れて、自分の感情を
コントロール出来なくなることがあります。そんな時に効果を発揮するツボです。
 
「臨泣(りんきゅう)」
 このツボを刺激すると、徐々に気持ちが落ち着いてきます。
 場所は、頭にあり、瞳の真っ直ぐ上で、額の生え際から、頭に1cm
 入ったあたりです。指圧したり、ツボ押しの道具の角などで、ゆっくり
 押してください。
 
「神道(しんどう)」
 背中にあるツボで、背骨の上の、ちょうど脇の高さのところにあります。このツボは
 シャワーをつかって、刺激するとよいでしょう。やや熱めで、勢い良く
 かけてください。ツボの周りがほんのる赤くなるくらいまで刺激すると良いでしょう。
 

●集中
 
「印堂(いんどう)」
 勉強・仕事、その他様々なことに、集中したい時に効果を発揮するツボです。
 「第3の目」とも呼ばれるこのツボは、左右の眉の間にあります。ここを刺激すると、
 ホルモン分泌などをつかさどる脳下垂体が刺激を受け、脳の働きが活性化されます。
 印堂に指をあて、しばらくの間、軽く圧力をかけてください。
 
 
ツボ押しは、とても気持ちのよい健康法です!楽しみながら、長く続けてみてください。
 
 
 
 
 
 





 
 
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